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在庫評価

 在庫評価にはいくつかの計算方法がありますので、 それぞれ計算できるようにしておきましょう。

在庫の評価方法

 在庫金額の計算は『数量×単価=在庫金額』という単純な計算式で求められます。
数量は、帳簿棚卸または実地棚卸による数量です。

ただ、単価については、仕入の都度単価が異なる場合があるため、少し厄介です。
このような場合は、税法で定められている以下の3つの計算方法のいずれかを使用して単価を求めます。

 1.原価法 : 購入時の買入価格で資産を評価する
 2.低価法 : 時価と購入価格を比較して低い方で評価する
 3.時価法 : 決算日の時価で評価する

一番多く使用されているのが原価法ですが、原価法には、さらに8つの計算方法があります。 在庫評価をするための在庫金額の計算方法をまとめると以下のようになります。

 在庫金額の計算
 ├─1.原価法
 │  ├─@個別法
 │  ├─A先入先出法
 │  ├─B後入先出法
 │  ├─C単純平均法
 │  ├─D移動平均法
 │  ├─E総平均法
 │  ├─F最終仕入原価法
 │  └─G売価還元法
 ├─2.低価法
 └─3.時価法

原価法による計算

 原価法には以下に示す8つの計算方法があります。

個別法

 個別法は、その名称の通り、仕入れた商品個々に在庫評価を行う方法です。 高級品などの特殊な商品に対する在庫評価方法といえます。

先入先出法

 先入先出法は、先に仕入れたものから先に出したと「みなし」たことにして 単価を決めていく方法です。つまり、期末の在庫は、最も近い仕入分が 残っているものとして評価をします。

後入先出法

 先入先出法とは逆に、一番新しく仕入れたものから先に払い出し、 一番古いものが最後に出ていくものとして評価する方法が後入先出法です。 インフレの場合は、最終仕入単価が高めになるため、評価額は少なめ、 つまり利益が低くなるために税法上では有利とされています。

単純平均法

 平均原価法のひとつである単純平均法は、先入先出法と後入先出法の中間的な方法です。 これは異なる単価で仕入れた商品の単価合計の単純平均額を評価額とする方法です。 つまり、同じ種類の商品について、仕入単価の異なる単価を合計して、 これを仕入回数で割ったものを単価として評価額を計算します。

移動平均法

 移動平均法は、入庫があるたびに単価を計算する方法です。 入庫のたびに毎回計算するため大変ですが、コンピュータで処理する事で 容易に計算できますので、評価方法としては最も望ましい方法だといえます。

総平均法

 総平均法は、期首在庫と期中の仕入分をすべて合計して単価を計算する方法です。 この方法は、計算は簡単ですが、在庫期間の終了時点でしか計算できないため、 他の評価方法と比べて計算が遅れてしまうという欠点があります。

最終仕入原価法

 最終仕入原価法は、在庫期間の最終の仕入単価によって評価額を計算する方法で、 わが国の会社で一番多く使われています。単価変動の少ない商品に対して適した 計算方法といえます。

売価還元法

 売価還元法は、先入先出法と後入先出法、各種の平均法のように数量と単価から 計算するやり方とは異なり、売価(販売価格)と原価によって評価額を計算する方法です。 この方法は、製造業では個々の原価データを把握する事は難しくとも、売価のデータなら 把握できるという場合に採用される方法になります。

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